私の滞在先は、サンマルコスというカリフォルニア州ロサンゼルスから車で2時間ほどにある小さな町です。郊外にあるので、とても静かで勉強に集中できる恵まれた環境です。すぐ近くにスーパーマーケットやコーヒーショップ、家電店など生活に必要なものはすべて買い揃えられますし、車で15 分も走れば海にも行けます。とても住み心地がいいところだと思います。
最初の二カ月間がホームステイで、今は学生7人でひとつの家をシェアしています。ひとりひとりプライベートルームがあり、バスルームも3つあるので、そこまで不便はしていないです。一番思い出深かったのは、インド人のルームメートにインドカレーを教えてもらったこと。同じ大学なので、エッセイをアメリカ人のルームメートに見てもらったり、代わりに私は数学を教えたり。休日は一緒に出かけます。たまにいざこざもありましたが、国籍が違う7人で共同生活をするのは、日本では経験できないことなので、いい思い出です。
学校の授業は、多くて40 人から50 人の少人数で行われ、学生と教授の距離が近いのが魅力的です。教授はわからないところを質問するととても親身になって教えてくれます。教えるのに熱心な教授が多いように思います。また、選択科目が本当に幅広いのも魅力的です。
100 以上の専攻科目から必修科目を選んだあと自分の興味のある科目も選択できます。私はアートに興味があったので、前期にデッサンの授業を取りました。学生はほとんど、今までアートを習ったことがない人達ばかりでしたが、彼らは驚くほど上手に絵を描いていました。
教授はアーティスティックな自由な精神の持ち主で、授業中はリゾート系の音楽をipod から流し、クッキーやチョコレートを食べながら学生がデッサンをするという自由な雰囲気で、私はこの授業がとても好きでした。本当に大変だったことは、英語の論文課題です。私の取った社会学のクラスは毎週先生の指定した本を何ページか読んだ後、論文を書かなくてはいけませんでした。私は文章を書くのがとても苦手なので本当に苦労しました。アメリカのクラスはともかく論文を書かせる授業が多いです。かと言って文章を英語で書く力が一朝そこらですぐに身に付くとは限りません。そこで私は普段からまるで活字フェチかのように、英語の文を見つけるたびに読み漁りました。そしてこの表現、書き方、いいなと思ったら、ノートに書きとめて、論文を書くときに参考にしました。それから毎日英語の文章を(例えばTIME やNew YorkTimes 等の新聞)忙しい時でも最低一日3 つは読むようにしました。こういう継続的な努力のおかげか、英文を読むスピードがかなり早くなったし、同時に文章を書くコツも身に付きました。だんだんまともな文章が書けるようになったと思います。
アメリカ生活は楽しいことばかりではないけれど、この経験は何事にも代えがたい貴重なものです。思い切ってアメリカへ留学してきて本当によかったと思います。そしていつも私のことを応援してくれる両親には感謝の気持ちで一杯です。